関西で国宝の展示が3か所で開催されました。
名古屋にある徳川美術館でも徳川家由来の
国宝の展示があるので行くことにしました。
以前、彦根城の博物館に行った際、徳川の譜代大名
である井伊家の展示は保存もよく、装飾が細かな
立派な品々でした。きっと素晴らしい品々でしょう。
徳川美術館
徳川美術館には尾張徳川家の徳川義親から寄贈された、
尾張徳川家に伝えられた数々の品々が収蔵されています。
収蔵品は徳川家康の遣品など、約1万点だそうです。
これからの展示も楽しみです。
徳川美術館があるのは徳川町、尾張徳川家の
屋敷があったことから地名になったそうです。
初音の調度
展示品の国宝「初音の調度」は、3代将軍徳川家光の長女、
千代姫が、尾張徳川家2代光友に嫁ぐ際の婚礼調度として
用意されたものです。徳川将軍の中でも権威の強かった
家光の娘の婚礼品なので、期待が広がります。
展示室に入ると、直ぐに装飾が細かく素晴らしい
展示品が並んでいました。徳川美術館の展示品は、
どれも綺麗で色あせもなく、保存状態が良いです。
展示の最後に初音の調度がありました。
初音の調度は、さらに豪華な造りになっていました。
初音の調度の大部分は『初音蒔絵調度』で、『源氏物語』54帖の
ひとつ『初音』帖の物語を表した蒔絵の品々です。
『初音蒔絵調度』には『初音』帖で詠まれる和歌が表されていて、
よく見ると、文字がデザインの中に表現されていました。
千代姫は当初、男子に恵まれなかった家光の後継ぎを
確保するため、わずか2歳6か月で尾張徳川家に嫁ぎました。
将軍の娘であり、後に涎生した弟の家綱と綱吉、
2代にわたる将軍の姉として千代姫は
相当な権力を持っていたそうです。